本日、一般質問を行いました。
内容は
① 杉並区の教材について
② 安心安全な街づくりについて(特に 浜田山駅南口の整備)
です。
今日は「①杉並区の教材について」ご紹介させて頂きます。
今年の8月、
中学校で使う教科書採択が行われます。
学校で使われる教科書は、
学校教育法により、民間で著作・編集された図書について、
文部科学大臣が 適切か否かを審査し、これに合格したもの、
つまり「教科書検定に合格した教科書」から選ばれます。
一般的に、検定を通った教科書は、
文科省の基準を満たしているのだから、
どの教科書を選んでも 問題はない…と思われがちです。
しかし昨年、
「東京書籍」が発行した「新 高等 地図」で、
約1,200か所も 間違った記述があったことが 発覚しました。
教科書検定にも合格していた この教科書は、
令和4年4月から 高校1年生が使用しており、
同社が 訂正済みの教科書を 再配布する異例の事態となりました。
このように
多くの誤記載があった教科書を 合格させる一方で、
自由社の 中学生用 歴史教科書は、
約400カ所の誤記載を理由に
一発不合格になっています。
東京書籍の1/3の誤記にもかかわらず、
なぜ このような事態になったのか。
検定では、何を基準に、どこを見て、合否を決めていたのか?
教科書検定は、本当に公平に行われているのか?
甚だ 疑問に思います。
また、検定に通った教科書ならば、
どの教科書を選んでも大丈夫!とは
言い切れないのだなあ…と、強く感じる事案でした。
このような事態を受け、
教育長に 教科書採択における 公平性を伺うとともに、
教科書採択 直前の6月に、
任期満了を迎える教育委員が居ること。
教科書採択への影響はないのか??と言う事を、
区教育委員会へ 確認させて頂きました。
また、学習指導要領によれば、
歴史を学ぶ 大切な目標のなかに、
「我が国の歴史に対する愛情」や
「国民としての自覚」を育むこと、
「歴史上の人物と 現在に伝わる 文化遺産を尊重」する精神を
養うこと…とあり、
教育委員会が作成する「選定資料の項目」に
当然ながら この目標が 据えられなければなりません。
しかしながら、
都内のある区の「調査 研究 委員会」の選定理由を見ると
●東京書籍は「各章の初めに カラーの資料写真を駆使し、
その章で学ぶ 主な内容が 概観できるようになっており、
導入に便利」
●帝国書院は「ほぼ全ページに地図が配置されており、
生徒に具体的なイメージを捉しやすい」
…などと、
各教科書の「見た目」についてしか 書かれておらず、
「我が国の歴史に対する愛情」などについての記載内容が
十分か、否か…と言う観点が 抜けているように感じます。
ページのレイアウトや
イメージしやすい写真を使うことも大事ですが、
「学習指導要領」に沿った内容に なっているか どうか、が
何よりも重要と考えます。
杉並区で教科書を選ぶ際には
教科書のレイアウトの良し悪しや
写真が多い少ない…と言う点だけでなく、
「我が国の 歴史に対する愛情」や
「国民としての自覚を育むこと」、
「歴史上の人物と 現在に伝わる文化遺産を尊重」する精神を養う
…と言う
「学習指導要領」の目標に 十分 沿った内容であるか。
そのために、どのような工夫を行っているか…と言う点に、
重きを置いて 選んで欲しいと考えます。
この点について、区教委の見解をうかがいました。